あなたは、こんな健康情報に対するお悩みをお持ちではないですか?
人間は、食べたもので作られます。
何を食べ、何を食べないかは全ての人が日々行う小さな「選択」です。
タバコを吸う人は、少なからず自分の健康にとって悪いことをしている自覚があります。
だから、病気になっても納得ができるかもしれません。
しかし、食事の選択について私たちは、
自分にとってプラスかマイナスかを漠然としたイメージでしか持っていないものです。
正しい情報がないために、知らないうちに病気に近づくような選択を積み重ね、
何十年後に脳梗塞やがんになって初めて自覚する、
これはあまりにも不幸なことではないでしょうか。
今回ご紹介する本は、その全てを解決します。
この記事を読んでいただければ、
世界の数多くの信頼できる研究によって、
現在本当に健康に良いと考えられている、もしくは悪いと考えられている食品を、
全て知ることができます。
そして、それによって得られるメリットは以下の5つです。
これさえ読めば、
あなたも今日から食事を我慢することなく、
『健康に良い食品』と『健康に悪い食品』を自分で選択できるようになります。
そして、病気を遠ざけながら、いつまでも元気に暮らすことができますので、
ぜひ最後までお読みいただければと思います。
【結論】『本当に健康に良い5つの食品』
それでは、はじめに結論からお伝えします。
長生きするためには、科学的根拠に基づいた正しい食事をとるが最も確実です。
そして、どのような食事を取れば、がんや脳卒中などの病気になりにくく、
長生きできるかに関しては、
数多くの研究結果が存在しています。
複数の信頼できる研究によって、
本当に健康に良い(=脳卒中、心筋梗塞、がんなどのリスクを下げる)と考えられている食品はこれです。
また、健康に悪いと考えられている食品はこれです。
科学的根拠に基づいた本当に健康になれる食事を理解しておけば、
巷に溢れる「最新の研究結果によると…」と言う枕詞で始まる情報に惑わされません。
食事の研究は非常に科学的根拠の層が厚いため、
1つや2つの「最新の研究」によって、結論が覆ることはほとんどありません。
そして、これらの食品を知った上で、
我慢するのではなく『置き換える』ことを推奨します。
後にも詳しく触れますが、
例えば白い炭水化物を摂らないようにするのではなく、茶色い炭水化物に『置き換える』、
お菓子をナッツ類や果物に『置き換える』といった方法です。
「体に良くない」と「食べるべきでない」は違う
今回取り上げる『健康に悪い食品』について、
著者は「体に良くない」と説明しているのであって、「食べるべきではない」と主張しているのではありません。
これは、全ての人はその食事によって得られるメリットとデメリットを十分理解した上で、
何を食べるかを選択すべきだからです。
甘いものが好きな人にとっては甘いものを食べることで幸せな気持ちになり、
幸福度が上がるかもしれません。
その人にとっては、甘いものをゼロにすることで健康にはなれるけれども、
人生が全く楽いものではなくなることもあります。
そのような場合には、
幸福度と健康を天秤にかけて、毎日少量の甘いものを食べるという食事を選択するのも
合理的な判断と言えます。
ただし、ここで注意しなければいけないことは、
そのような食事を正当化するために、
「甘いものも少量であれば健康に悪影響がない」と解釈することはオススメしません。
それは間違った解釈になってしまいます。
最強のエビデンスは『メタアナリシス』
ここで、エビデンスについて簡単に触れます。
結論から言うと、
「最強のエビデンス」とされる研究手法のことを『メタアナリシス』と言います。
今回のような健康や医学についての内容を紹介する場合、大切になるのエビデンスです。
これは、本書を解説する上でも重要になります。
エビデンスは「科学的根拠」のことを指し、このエビデンスにはレベルがあります。
最も信頼できるエビデンスのことを「エビデンスが強い」と表現し、
あまり信頼できないエビデンスを「エビデンスが弱い」と表現します。
エビデンスという言葉は、すでにさまざまな情報やサービス、商品に使われています。
そのため、エビデンスの「レベル」に注意を払い、
巧みな宣伝文句に惑わされないようにすることが、
自分の健康と生活を守るためにも大切です。
そこで、その判断方法の一つとして、以下に挙げることを活用してみてください。
実は、医学研究は大きく分けて以下の4つのエビデンスレベルに分けることができます。
レベル1:個人の経験談、専門家の意見
最もエビデンスレベルが低いものが、『個人の経験談や専門家の意見』です。
「私はこれを食べて○kg痩せました!」
「私が提唱する〇〇メソッド(科学的根拠のない方法)を行えば健康になります!」
これは、もはやエビデンスとは呼べません。
もちろん、個人の実感は個人の自由であって、その体験自体を否定するものではありません。
ただし、「エビデンスではない」だけの話です。
また、専門家の個人的な意見は、個人の経験談と同じで、科学的根拠ではありませんので注意が必要です。
レベル2:観察研究
次にエビデンスレベルが低いのが、『観察研究』です。
これは、ある集団の食事に関するデータを集め、
特定の食品をたくさん摂取しているグループと、あまり摂取していないグループを見つけて分析するというものです。
何年後かに、この2つのグループの間で、特定の病気や死亡割合を評価します。
例えば、ある県で、白米の食べる量に関するアンケートを取る。
そして、一日『5杯以上』食べるグループと『5杯以下』のグループに分けて20年間調査する。
その結果、5杯以下のグループの方が死亡率が○%低い、という結果が出た。(あくまでも例です)
これが観察研究です。
このような研究は、
特定の食品をたくさん食べている人は、その他の食事、運動習慣、健康に対する意識が違う可能性があり、
「本当に特定の食品だけの影響によるものかを判断するのが難しい」
というデメリットがあります。
例えば、牛肉を食べる人は死亡率が低い、という結果が出たとする。
ただし、日頃からたくさん食べている人は、そもそも胃腸が強く、健康に対する意識も高い可能性がある。
つまり、牛肉をよく食べるような人の死亡率が低いのであって、牛肉そのものに死亡リスクを下げる科学的な根拠はない、と考えられる。(これもあくまでも例です)
レベル3:ランダム化比較試験
次のレベルは「ランダム化比較試験」です。
これは、研究対象となる人をランダムに2つのグループに分けます。
このとき、グループ同士の条件がほぼ同じになるよう振り分けます。
その上で、片方のグループにだけ健康に良いと思われる食品を摂取してもらい、
もう片方のグループには偽物を摂取してもらう方法です。
2つのグループは、実験中の食品を摂取する以外、全ての点でほぼ同じと考えられます。
そのため、食品の効果をきちんと評価することができる、とされています。
例えば、大学生のアメリカンフットボールのチーム100人を使って、プロテインの効果を検証するとする。
選手をランダムに2つのグループに分ける。(身長体重の平均、レギュラーとサブの人数がは差がないようにする)
Aグループにはプロテインを与え、Bグループにはプロテインの含まれない飲み物を与える。
1ヶ月後、2つのグループで筋肉量に差が出るのかを検証する。
②観察研究と比較して、研究手法としては優れていることがわかると思います。
レベル4:メタアナリシス
ランダム化比較試験の方が、観察研究よりも強いエビデンスです。
しかし、実はそれよりも強い、「最強のエビデンス」というものが存在します。
それが、『メタアナリシス』という研究手法で導き出されたものです。
メタアナリシスとは、複数の研究結果を取りまとめた研究手法のこと
一つの研究であれば、その特定の国民や集団にしか認められないパターンかもしれません。
しかし、10個も20個もの研究が、同じような食事と健康の関係を証明していれば、
それはかなり信頼できます。
このように、複数の研究を取りまとめる研究手法をメタアナリシスと言います。
また、観察研究をまとめたメタアナリシスよりも、ランダム化比較試験をまとめたものの方が、より強いエビデンスがあると言えます。
つまり、
複数のランダム化比較試験をまとめたメタアナリシスこそが「最強のエビデンス」と言えるでしょう。
ただ、注意点としては、メタアナリシスがエビデンスとして強いかどうかは、
あくまでも元となった研究の質によります。
どんなにメタアナリシスによるエビデンスをアピールしたとしても、
元の研究に問題があれば、当然ながらエビデンスが強いとは言えません。
以上が『エビデンス』についての解説になります。
一言にエビデンスと言っても、その強弱によって説得力は違います。
これを知っておくだけでも、
「〇〇という研究によると…」といった言葉や
「最新の研究では…」という言葉に
簡単に惑わされることはなくなるでしょう。
体に良いという科学的根拠がある食べ物はこれだ!
「日本食が健康に良い」はエビデンスが弱い
では、ここからは具体的に、科学的根拠のある、
つまり「エビデンスの強い」体に良い食べ物について解説していきたいと思います。
まずは改めて、体に良い食べ物をあげると、こちらの5つです。
実は、これら5つの食品に共通するものがあります。
それは『地中海食』です。
日本人の中には、日本食がカラダに良いと思っている人が少なくありません。
しかし、実は日本食が健康に良いというエビデンスは弱いとされています。
観察研究においては、日本食に近いパターンの食事をしている人ほど循環器疾患の死亡リスクと介護認定リスク、認知症リスクが低くなることが報告されている。しかし、エビデンスの高い研究は行われておらず、現時点ではエビデンスは弱いという認識。
その理由として、
日本食は赤い肉やバターなど、カラダに悪い油をあまり含まないという点においては健康的である一方で、
塩分や白い炭水化物の量は欧米食よりもかなり多いとされているからです。
つまり、イメージだけで「日本食がカラダに良い」と盲信するのは危険です。
そして、日本食がカラダに良いというエビデンスが弱い一方で、
地中海食は健康に良いというエビデンスがすでに複数あります。
世界各地に数多くある食文化の中でも、健康に良いという地位が最も確立されている食文化が、実は「地中海食」なのです。
そして、その中心となる食品が、魚、オリーブオイル、ナッツ類、野菜+果物、茶色い炭水化物になります。
「地中海食レシピ」は必要なし
「地中海食がカラダに良い」という話を聞くとついつい、
「じゃあ、地中海食のレシピ本を買って調べなきゃ!」っと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、そんな必要は一切ありません。
すでにお伝えしているとおり、
大切なのはカラダに良い5つの食品を上手に食生活の中で摂り入れる、
そして、健康に悪い3つの食品を避けることです。
「地中海食」を食べることではありません。
地中海食のレシピ本を買う必要も、
インターネットで地中海食を検索する必要も全くありません。
普段通りの食事をベースに、
赤い肉や塩分と白い炭水化物の量を減らし、
代わりにオリーブオイル、ナッツ類、魚、野菜と果物、茶色い炭水化物を増やす、
これで十分でしょう。
「オリーブオイル」「ナッツ」は脳卒中やがんのリスクを下げる
オリーブオイルやナッツ類が健康に良い影響を与えることはすでに数々の信頼できる研究によってわかっています。
その一例を以下にあげてみましょう。
「果物」は糖尿病を予防するが、「フルーツジュース」は糖尿病のリスクを上げる
次は果物と野菜に関する研究についてみていきましょう。
結論を最初にお伝えすると、
野菜や果物は健康上のメリットが多くある一方で、ジュースやピューレなどの加工品ではダメ
です。
野菜は生である必要なく、ゆで野菜や野菜スープでも構いません。
また、一回冷凍した果物を解凍しても、大きな変化がないことがわかっています。
しかし、加工品は話が別です。
これらは加工過程で、健康上のメリットが失われてしまうと考えられています。
その前提を踏まえた上で、野菜と果物についても、研究結果の一例をあげておきます。
ちなみに、野菜や果物とがんの関係については、予防効果はあまり期待できないとされています。
食道がんに関してはリスクが下がる可能性が示唆されていますが、あまり強いエビデンスではありません。
肺がん、胃がん、大腸がん、乳がんなどに関しても野菜や果物の摂取との間に関係はないと考えられています。
「魚」は心筋梗塞や乳がんのリスクを下げる
食事は健康のために食べる一方で、人生の豊かさを与えてくれるものです。
そして、その中で最も華やかさを与えてくれものがメインディッシュです。
では、そのメインディッシュにはどんなものを選択したら良いでしょうか。
答えは「魚料理」です。
魚がカラダに良いという情報自体に格別の目新しさはないと思いますが、
魚がどのように健康に良いか、
どこまでわかっているのか、
をきちんと理解している人は多くはないでしょう。
そこで、ここでは魚に関する研究結果を見ていきます。
カラダに悪いという科学的根拠がある食べ物はこれだ!
それでは、ここからは、カラダに悪いという科学的根拠のある食べ物について解説をします。
改めて、カラダに悪いとされる食品はこちらです。
それでは、これらを解説をしていきます。
「白い炭水化物」はカラダに悪い
最近では「低炭水化物ダイエット」や「糖質制限ダイエット」の流行で、炭水化物を極端に減らしている人も少なくないと思います。
しかし、この「炭水化物ならなんでも減らすべき」という考え方は間違えです。
なぜなら、
炭水化物には「健康に良い炭水化物」と「健康に悪い炭水化物」があるから
です。
そして「健康に良いもの」と「悪いもの」は以下の違いです。
では、具体的に健康においてどのような違いがあるのか見ていきましょう。
「茶色い炭水化物」は死亡率を下げ、数々の病気を予防する
生成されていない茶色い炭水化物は、数々の研究において健康に良い影響を与えることがわかっています。
一方で、がんに関するエビデンスは、死亡率や動脈硬化ほど強くないこともわかっています。
大腸がんのリスクを若干下げることがわかっているものの、それ以外については予防する可能性はいまのところ低いとされています。
「全粒粉」「そば粉」は含有量が大事
ここまでで、茶色い炭水化物が健康に良いことはある程度理解できたかと思いますが、ここで一つ注意点があります。
それは、
「全粒粉」という言葉を鵜呑みにしない
ということです。
例えば、コンビニなどで「全粒粉パン」という商品がったとしましょう。
この記事をお読みになった方なら
「全粒粉」と書いてある商品と書いていない商品があったら、
迷わず書いてある方を選ぶはずです。
ですが、ここで注意です。
大切なのは「どれくらいの含有量か?」ということです。
「全粒粉パン」と書いておきながら、
実際には全粒粉はパン全体の1割で、
ほとんどが精製された小麦粉を使用している可能性があります。
また、そばも同様です。
商品名は「そば」と書いてあるにもかかわらず、
原材料のほとんどが小麦粉というのはよくあることです。
ですから、商品名やメーカーの巧みな宣伝に騙されてはいけません。
大切なのは、あなたが自分自身で含有量を見分けることです。
以下に見分ける方法をご紹介いたします。
「全粒粉」を見分ける超簡単な方法
たったこれだけで見極めることができますので、
レジに並ぶ前に10秒足を止めてチェックしてみてください。
「白米」は少量でもカラダに悪い
炭水化物の話が出ると必ずと言っていいほどよく出る質問の一つに
「白米は食べ過ぎなければ大丈夫ですよね?」
といったものがあります。
日本人は何事も「食べ過ぎなければ大丈夫」というあいまいな結論に持っていきたがる傾向がありますが、残念なお知らせがあります。
日本人の大好きな白米は「少量でもカラダに悪い」と言って良い
エビデンスによると、
白米の摂取量が少なければ少ないほど糖尿病のリスクが低い
ことがことが報告されています。
ちなみに、「米とがんとの関係」については、
米の摂取量とがんとの間には統計的に有意な関係は認められなかったようです。
つまり、白米の食べ過ぎは糖尿病のリスクを上げるものの、
がんのリスクを上げることはないと考えられています。
「白米を食べないとお腹いっぱいにならない」の解決策
こう言った話になると、人によっては
「でもお米を食べないとご飯を食べた気がしない」
という人も少なくないでしょう。
特に日本人は白米を食べて育ったと言っても過言ではありません。
では、そんな方にとっての解決策はないのでしょうか。
そこでおすすめなのが『置き換え』です。
ここまでもお伝えしてきた通り、
糖尿病のリスクを上げるのは「白米」などの白い炭水化物でした。
そのため、以下のようなものに置き換えることで、
これまでよりも「白い炭水化物」の摂取量を減らすことは可能です。
大切なのは、白米が「主食」であるというマインドセットを変えることです。
必ずしも白米が主食でなければいけない、というルールはありません。
白米の代わりに、家でご飯を炊くときには玄米だけにする、
これだけでも相当な摂取量の削減になるはずです。
しかも、白米から玄米に変えることは、ほとんど手間が変わりません。
強いて言えば、炊く前に数時間玄米を浸水させておく方が良い、くらいです。
もちろん外食などで、無理やり減らす必要はないでしょう。
月に一回の楽しみのお寿司を、
白米があるという理由で無くしてしまうのは、
その人にとっての人生の楽しみを奪うことになるかもしれません。
でも、家で食べる普段の食事の白米に
どれだけの「意味」があるでしょうか。
一日3食、週7日と考えると、食事の回数は21回になります。
昼食は外食で済ませるとしても、週に14回。
つまりこの66%を、
何も考えずに惰性で「白い炭水化物」を摂るか、
それとも玄米に変えるのか。
そう言った小さな選択の連続の中で、私たちは生活をしているのです。
「牛肉」「豚肉」「ソーセージ」「ハム」は健康に悪い
2015年10月、世界保健機関(WHO)の専門組織、国際がん研究機関(IARC)が、
「加工肉は発がん性があり、赤い肉はおそらく発がん性がある」
と発表しました。
IARCは世界中の研究結果を元に、
ハム、ソーセージ、ベーコンなどの加工肉をグループ1(人に対して発がん性がある)、
赤い肉をグループ2A(おそらく発がん性がある)に分類しました。
ちなみに「赤い肉」とは以下の肉を指します。
では、具体的なエビデンスについて見てみましょう。
つまり、牛肉や豚肉などの赤い肉、ハムやソーセージなどの加工肉は、
大腸がんのリスクを上げるだけでなく、
脳卒中や心筋梗塞、死亡率の上昇にも繋がることがわかります。
そのため、できるだけ赤い肉や加工肉を減らして、
代わりに魚や鶏肉を摂取することをお勧めします。
今回のまとめ
これで以上になりますので、最後に改めて内容を簡単に整理したいと思います。
今回の内容も皆さんの日々の健康に役立てていただければ幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました!
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