ご質問ありがとうございます。
今回もいただいたご質問に回答していきます!
まず初めに内容を整理すると
- ぎっくり腰をした(今までに複数回)
- 日常的にも腰痛有り
- 腰痛及びぎっくり腰を予防改善したい
- 効果的なトレーニングを知りたい
といったところでしょう。
では、今回のご質問に対する結論を最初にお伝えすると、
結論:『トレーンングはするな!』
と言うことです。
今の腰痛を改善し、このままでは再発するであろうぎっくり腰を予防したいのであれば、
『腰痛カラダを鍛え、強くしなければならない』
もしくは、
『腰痛は体幹が弱いからなるんだ』
といった声はよく聞きます。
もちろんこうした声は嘘ではないでしょう。
しかし、実はこうした考えは実に的外れであり、本質的ではありません。
なぜなら、多くの腰痛は疲労によって引き起こされるものだからです。
腰痛そのものが疲労によって起こるものであるにもかかわらず、
さらに疲労や負担を強いるような活動を行えば、腰痛が改善しないことは誰にでも理解できるでしょう。
また、そのようなことを伝えると、このような反論が返ってくる場合もあります。
「適度な負荷は身体を強くする上で必要なこと。過度な負荷をかけなければ、むしろ腰痛は予防できる」
もちろん、負荷をかけることが身体にとって悪いことではありません。
むしろ、適度な負荷をかけることには賛成です。
ただ、何事にも順序が必要だと言うことです。
それは、生まれた赤ん坊がいきなり走り出すことはできず、まずは首が座り、次に寝返りを覚え、ハイハイやつかまり立ちを経て歩き出し、それから初めて走ることを覚えるのと同じように。
腰痛改善と再発予防におけるステップ
では、実際に今ある腰痛を改善し、また同じような痛みに苦しまないよう予防するためのステップをここではご紹介します。
必要なステップは以下の通りです。
①身体を緩める
まずは、『身体を緩める』からです。
腰痛やぎっくり腰を繰り返す身体の状態の多くは、筋肉が常に緊張していると言えます。
本来筋肉は、使われるときに緊張し、使われないときにはリラックスしているのが正常です。
ただ、過度な緊張が続くと、使われないときにもリラックスできず常に緊張状態が続いてしまうのです。
そのため、まずは緊張から解放するために『緩める』ことが必要になります。
ここではテニスボールやフォームローラー、もしくは徒手によるマッサージなどを通じて行います。
②身体を伸ばす
次に行うことは『身体を伸ばす』ことです。
人によっては、伸ばすことから始める人もいらっしゃるかもしれません。
もちろんそれでも良いのですが、腰痛をすでに患い、ぎっくり腰など経験されている方においては、
いきなり伸ばそうにも、筋肉の緊張が強いために伸ばせないことも少なくありません。
緩まないと伸ばせないのです。
そのため、まずは緩ませ、その後に筋肉を大きく伸ばすことが必要です。
ちなみに、身体を伸ばす目的は、『関節の可動域を大きくすること』と『筋肉の血流を良くすること』の大きく2つです。
また、身体を伸ばす方法としてはストレッチを用いて行います。
③身体を動かす
身体を伸ばし、大きな可動域が獲得できたら次に行うことは『身体を動かす』ことです。
ここまで来てやっと、鍛える前の準備段階に入ったと言えるでしょう。
このステップでは、小さな負荷、もしくは負荷の無い状態で、大きく身体を動かすことを目的として行います。
例えばラジオ体操。
これも『身体を動かす』有効な方法の一つです。
このとき、体が硬い人と柔らかい人では、動きの大きさに違いが出るのは明らかです。
人によっては、前のステップを飛ばして、動かすことから始めようとする人もいますが、
これは首の座っていない赤ちゃんを無理やり立たせようとするのと同じです。
必ず、①ステップから順を追って行うようにしましょう。
④身体を鍛える
最後のステップが『身体を鍛える』です。
大きな関節可動域で動かせるようになった身体を鍛えることによって、安全で、効果的に、身体を鍛えることができます。
整形外科などで腰痛を相談した際、医師から「腹筋背筋を鍛えましょう」もしくは「運動不足を解消しましょう」という言葉を言われた方もいらっしゃるかと思います。
もし、その言葉を鵜呑みにしてしまうと…
身体を鍛えるの最後です。
腰痛で悩んでいる人がいきなり身体を鍛えてはいけません。
焦らなくても大丈夫。
緩めて、伸ばして、動かすことができれば、鍛えることはできますから。
まとめ
いかがだったでしょうか?
身体は、一朝一夕にはできません。
ヨーロッパの哲学者はこんな言葉を残しています。
「自然は飛躍せず」
腰痛改善においても、全く同じことが言えるでしょう。
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